2020.01.28
Company

2020年1月28日に創業9周年を迎え、代表岩井にインタビューをしました!

 2020年1月28日に創業9周年を迎え、Caccoに新たな理念 『未来のゲームチェンジャーの「まずやってみよう」をカタチに』 が生まれました。
 その想いや背景などを代表取締役である岩井裕之にインタビューを実施しました。

―今後の展望と新たな理念
CaccoEP(Evolutionary Purpose)『未来のゲームチェンジャーの「まずやってみよう」をカタチについて。

 これまでの理念、『かっこWAY』、『かっこVALUE』は、私が創業時から大事に思っていた価値観を、理念として掲げていました。今回、これを変えようとしたきっかけは、対象が大きすぎる標語のようなものではなく、もっと具体的で気持ちをひっぱれるようなもの、状況が変わってもそれに合わせてリバイスできるようなものにしたいと思い、『Evolutionary Purpose=進化する目的』と表現しました。
 日本はここ20年ちかくGDPが低迷しています。また、海外と比べて上位企業にはおなじみの企業ばかりが並び、国全体が成長していないにも関わらず、新陳代謝が起きていない。その現状に危機感を感じています。このままだと、自分たちの子供が貧しい環境を強いられてしまうのではないかと。
 それを打破するために、その状況を変えていくような未来のルールチェンジャーたちに寄り添い、支援していきたい想いをこめました。

―昨年10月には、「第14回ニッポン新事業創出大賞 経済産業大臣賞」を受賞。
特に、不正検知×データサイエンスの融合という新規性や圧倒的な導入シェアを評価されました。

 今まではこういったイベントに参加してきませんでしたが、今回は事業をさらに多くの人に知ってもらうきっかけになればという考えもあり、出場しました。
 ネット通販事業者の不正対策が義務化されるなど、社会的な認識も少しずつ変わってきており、更にデータサイエンスで得たノウハウを不正検知にも活用してきたことが評価され、とても嬉しかったです。
 さらに不正対策をすることで、事業者にとっては健全な事業運営が可能になり、事業リスクを減らすことができると語りかけたのもよかったのかもしれません。

―創業から昨年の受賞に至るまでの道のり

 過去の自分たちを振りかえると、創業から2,3年目のかっこは元気だった。4年目くらいからは、売り上げは増えているけどなぜか少しずつ雰囲気が沈んできて、会社として生命力が失われていると感じるようになりました。
それは事業が安定してきたからという訳ではなく、社員を急激に増やしていくなかで、「やりたいことがすぐにできなくなった」、「自分は自分」といった傾向が目立つようになり、社内に勢いがなくなっていったからだと思います。
 それぞれ、会社が大きくなっているのだからちゃんとしなくてはという想いもあったんだと思います。
現在はそういう問題も徐々に解消されてきましたが、そういう過去も踏まえて、元気だった時のエネルギーはどこから来ていたのか?を考えたときに『とりあえずやってみよう!』という、がむしゃらに挑戦してきた時代があったことを思い出しました。今回刷新したかっこEPにもその想いを強くこめています。
 この想いを自分たちだけにとどめず、他の企業も巻き込んでいくことで日本経済をよくしていきたいと思っています。

―不正検知業界の変化について

「この9年間を振り返ると、当時は金融機関向けの海外製不正検知サービスが存在しているだけでEC事業者向けには提供されていませんでした。
 また不正というと、カード情報を特殊な機器で読み取ったり、盗撮するなどして偽造カードをつくり実店舗で利用するケースが大半でした。やがて、カード自体にICチップが埋め込まれるようになり、偽造カードを作ることが困難になると、そういった手口は減っていきました。しかしその反面、ネットでは、不正者に狙われやすい決済方法が残されたままでした。
 ネット上の不正が増えていくにつれ、不正検知をしなくてはという機運は高まりました。自社で不正対策をしているケースもありましたが、それだけでは限界があり、本格的に対策しなくてはという動きも加速していきました。今では競合も増え、業界自体が注目されてきていると変化を感じています。」

―後払い業界の活性化に貢献

 「創業期は、お客様からの要望に対し「こうしたら、できそう」と根拠のない自信があって、試行錯誤して突き進んできました。事業者にとって、後払いはリスクを伴う決済方法です。その最も難しい与信の部分を私たちがお手伝いすることで、当初は2社ほどだった事業者が今はかなり増え、後払い業界の活性化に貢献できたと思っています。」

―様々な業界への広がり、そして国内シェアNo1へ

 「サービス設計する際、事前に20社程訪問させていただき、ヒアリングするなどある程度は網羅性のあるサービスを考えていましたが、事業を進めながらマーケットのニーズをカタチにしてきました。その結果、通常の物販以外のチケットなどに広がり、さらに代引き、転売対策としても使ってもらうようになりました。気がつけば、ショッピングモールにも使ってもらえるようになり、国内導入シェアNo1、23,000サイトにご利用いただくまでになりました。」

―今後の事業の幅を広げるため不正検知以外の新たな事業をスタート
 データサイエンス事業はこうして始まった

 当初から人間が考えるだけでは見つからない不正も出てくるだろうと思っていました。そこで、データがたまってきたタイミングを機に、データサイエンティストをメンバーとして迎え入れました。
最初は、不正対策のデータ解析をやってもらっていたのですが、不正検知だけでは飽きてしまうのではないかと思っていました。なぜならあるロジックを見つけると、そのあとは同じことの繰り返しになるため、誰でもできる状況になると考えたからです。
 不正検知だけではなくデータ解析を使った別のビジネスにも挑戦したいという想いもあり、データサイエンスを単独の事業にしました。
 これは、不正検知以外のいろんな案件に関わり経験することで、自分たちのスキルアップはもちろん、たまったノウハウがやがて不正検知へもフィードバックされ、審査精度向上にもつながっていくと期待してのことです。

―データサイエンス事業の成長と実績

 現代社会では、IT化が進むとともにデータもたまっていきます。そのデータを活かして、ビジネスに活用している企業も増えてはいますが、全体的にみるとまだまだ少なく、活用できていない企業がたくさんあります。
そこにはマーケットがあり、チャンスがあります。
 データを活用できるようになれば世の中はもっと便利になり、日本をもっと、活性化できると考えています。私たちは、データサイエンティストを育てながら、お客様のデータ活用を支援していきたいと思っています。

―データサイエンスを社内でも活用

 「不正検知事業の成長とともに、お客様がどんどん増え、オペレーションも複雑化していきました。会社のより健全な運営と、メンバーにはもっとクリエイティブな仕事をしてほしいという想いから始めたのが、データサイエンスを活用した社内オペレーションの改善です。
 部署をこえて、これまで、あまり接点のなかったオペレーションとデータサイエンスのメンバーが中心になり、要望を基にデータ分析をし、検証、提案、実行していくサイクルを1年かけて行いました。
 成果はすぐに出始め、生産性の向上はもちろんですが、ざまざまな部署がデータサイエンスの可能性を体感したことで、お客様への新しい提案につながる良いサイクルが生まれました。これは、今後も継続していきたいと思っています。」

―さいごに

 「それぞれの社員が、自分の得意なことや、やりたいことを実現できるのが理想です。
今回の新しい理念を基に、未来に向けて挑戦し続け、日本だけではなく、世界の発展に貢献していきたいと思っています。」