「コールセンターの人員配置ってどうやって最適化する?」
「そもそもどういう場合に最適化すべき?」
とお悩みではありませんか?
コールセンターは多くの企業にとって顧客対応に不可欠ですが、人員配置の最適化が課題になっています。
無駄な人員配置や対応が追いつかない状況は、コストの増加や顧客満足度の低下を招いてしまいます。
しかし、もし最適化できれば、顧客満足度の上昇や無駄なコストの削減を行えるのです。
そこで、本記事では、
- コールセンターで人員配置を最適化すべき場合とは
- コールセンターの人員配置を最適化する方法
について解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
コールセンターで必要な人員・人数
コールセンターで必要な人員は、オペレーターです。
まずは、例から式を用いてコールセンターで必要なオペレーター数を求めてみます。
今回は、以下の条件を十分に満たせるオペレーター数を求めます。
- 1時間あたりのコールの数:200件
- 平均処理時間:5分
- 応答までの理想速度:20秒
では、実際に結果を解説していきます。
コールの数・平均処理時間・応答速度で算出できる
上の例の条件だと、必要なオペレーター数は21人と算出されます。
例では以下の3つの条件を設定しました。
- 1時間あたりのコールの数
- 平均処理時間
- 応答までの理想速度
必要なオペレーター数を算出するためには、上記の条件を決めておく必要があります。
また、この人数は十分にコールに応じられる人数であるため、実際には休憩や研修の時間も考慮して人数を決めなくてはなりません。
無駄な人員配置はしない
必要なオペレーター数を実際に計算しましたが、無駄な人員配置はコストが膨らむ原因になります。
最適な人員配置を行うには、感覚でオペレーター数を決定せず、客観的な数値で決めなくてはならないのです。
客観的な数値から決定することで、安定的で無駄の少ない人員配置を行えます。
もし、最適な人員配置を行えれば、コールセンターのパンクやコストの問題を解消できます。
コールセンターで人員配置を最適化した方が良い2つの場合
コールセンターで人員配置を最適化した方が良い場面は、以下の2つです。
- いつも無駄な人員がいる場合
- 人員が少なく対応が追いついていない場合
どちらの場合もコールセンターにとっては良くない状況であるため、改善する必要があります。
それぞれ、なぜ改善する必要があるのかを解説していきます。
① いつも無駄な人員がいる場合
コールセンターでスタッフが無駄に配置されている場合、人員を削減する必要があります。
無駄な人員を配置していると、必要でない無駄なコストをかけていることになります。
もし、ピーク時に対応するために人員を配置しているのだとしても、データ分析を行い、できるだけ人員を削減した方が良いでしょう。
② 人員が少なく対応が追いついていない場合
また、人員が少なすぎて対応が追いついていない場合にも、改善しなくてはなりません。
対応が追いつかないことで、顧客は不満を募らせ顧客満足度が低下してしまいます。
どのような場合に人員が足りていないのかを特定し、適切に人員を配置することが必要です。
コールセンターの人員配置を最適化する方法3選
上記の場合に当てはまったコールセンターでは、人員配置を見直す必要があります。
人員配置を見直し、最適化する方法は以下の3つです。
- 自社で分析する
- WFMシステムを導入する
- かっこのデータサイエンスに相談する
どの方法にもそれぞれ特徴があるため、自社に合った方法を選択することをおすすめします。
それぞれ解説していきます。
自社で分析する
まず、自社で分析する方法が考えられます。
自社での分析では、数理計画法を用いて人員配置の最適化を行います。
数理計画法を用いて人員配置の最適化を行う
数理計画法とは数学的に最適な値を見つける手法のことで、コールセンターの人員配置は数理計画法で最適化を行います。
数理計画法を用いて最適化を行う手順は以下の通りです。
- STEP1. 時間ごとの需要を把握する(最適でない人員の状態の把握)
- STEP2. 人員の組み合わせなどの条件を把握する(制約条件の把握)
- STEP3. 数理計画法で最適な人員配置計画を作成
上記の手順で、STEP1・2で数理計画法を行うための準備を行い、STEP3で数理計画法を解いて最適な計画を作成します。
また、コールセンターの人員配置の最適化では、最適なオペレーター数を求める必要があります。
アーランC式から最適なオペレーター数を計算する
コールセンターの最適なオペレーター数の計算では、以下のアーランC式を用います。
\[ C = \frac{{(A^N) / N!}}{{\sum_{n=0}^{N-1}\frac{{(A^n)}}{{n!}} + \frac{{(A^n)}}{{n!}}}} \]
数理計画法とアーランC式をどちらも用いることで、コールセンターの人員配置の最適化を行えます。
なので、自社で最適化を行う場合は、数理計画法やアーランC式の知識が必要になり、データ分析に長けた人材が必要です。
もし、既にデータ分析を行える人材を確保できている場合は、自社で分析することをおすすめします。
ですが、データ分析を行える人材がいなければ、ツールやかっこのデータサイエンスを用いる必要があります。
WFMシステムを導入する
WFM(ワークフォースマネジメント)システムは、コールセンターなどの運用を全面的にサポートするシステムです。
WFMシステムは以下のような機能を揃えており、コールセンターの運用に役立ちます。
- 適切な人員配置の予測
- シフトの作成
- 作業の管理
過去のデータから適切な人員配置を予測し、作業管理なども行える点で万能ですが、汎用性を優先するため、予測が完璧に行えない可能性もあります。
また、自社の求める要件をすべて満たすサービスを選択するのが難しいというデメリットもあります。
自社の求める要件に合致したサービスを見つけた場合は、WFMシステムを導入することがおすすめです。
かっこのデータサイエンスに相談する
コールセンターの最適な人員配置の予測は、かっこのデータサイエンスで行えます。
かっこのデータサイエンスでは、季節性や業界特有の需要の波も考慮した上で、最適な人員配置を提案できます。
時間単位で予測を行うことで、より細やかな人員配置を実現し、コスト削減に繋げます。
もし、「最適な人員配置を考えるのが難しい…」という場合は、お気軽に『かっこのデータサイエンス』にご相談ください。
サンプルデータの確認や課題の洗い出しまで無料で承っております。
詳細は以下のページからご確認ください。
コールセンターの最適な人員配置を計算する上での3つの注意点
コールセンターの最適な人員配置を計算する上での注意点は、以下の3つです。
- 放棄率が0%という前提で計算されている
- 必要なオペレーター数と必要な在籍人数は異なる
- 時間帯や季節で呼量が変化する
注意点を理解できれば、アーランC式だけで最適な人員配置を考えるのは不十分だと分かるでしょう。
それぞれ解説していきます。
放棄率が0%という前提で計算されている
アーランC式を用いたオペレーター数の計算では、放棄率が0%という前提であり、無視されています。
放棄率とは顧客が待ち時間に耐え切れず電話を切る割合のことで、人員配置を考える上で無視できない要因です。
実際に適切な人員配置を考える際には、この放棄率も考慮に入れて考える必要があります。
必要なオペレーター数と必要な在籍人数は異なる
必要なオペレーター数と運営に必要な在籍人数は異なる点も注意が必要です。
アーランC式で求めたのはオペレーター数ですが、実際にはもっと多くの人員を配置する必要があります。
なぜなら、オペレーターは電話の対応以外にも以下のような時間を取る必要があるためです。
- 休憩時間
- 研修のための時間
上記のような時間も考慮に入れたうえで、最適な人員配置を考えなくてはなりません。
必要なオペレーター数と必要な在籍人数は区別して考えるようにしましょう。
時間帯や季節で呼量(単位時間当たりの電話の使用量)が変化する
コールセンターの呼量は時間帯や季節によって大きく変動します。
呼量とは単位時間当たりの電話の使用量で、(コール数(呼数)×平均対応時間)÷ 対象とした時間、で求まる値です。
呼量が時間帯や季節で大きく変動するため、より柔軟な人員配置を考える必要があります。
もし、柔軟な人員配置ができなければ、人員を余らせてしまったり対応不足になったりする可能性があるため、注意しましょう。
まとめ
コールセンターの最適な人員配置は、予算内で成果を出すために必ずやるべきことです。
最適な人員配置を行うことで、対応不足を防げ、コスト削減にも効果があります。
最適な人員配置を行う必要がある場合は以下の2つです。
- いつも無駄な人員がいる場合
- 人員が少なく対応が追いついていない場合
主に、人員に過不足が生じている場合に、人員配置の最適化を行います。
最適な人員配置を行うためには以下の3つの方法があります。
- 自社で分析する
- WFMシステムを導入する
- かっこのデータサイエンスに相談する
また、最適な人員配置を実現するために、3つの注意点を考慮しなければなりません。
- 放棄率が0%という前提で計算されている
- 必要なオペレーター数と必要な在籍人数は異なる
- 時間帯や季節で呼量が変化する
これらの注意点も考慮したうえで、最終的な人員配置を考えていきます。
もし、「コールセンターのコストが膨らんできている…」「コールセンターの人員配置を最適化したい…」というお悩みがあれば、『かっこのデータサイエンス』にお問合せください。
状況のヒアリングを行い、お持ちのデータから最適な人員配置をご提案します。
サンプルデータの確認や課題の洗い出しまで無料で承っていますのでお気軽にご相談ください。(※データの集計や本データの分析、改善の実施には費用がかかります。)
詳細は以下のページからご確認ください。