導入事例

データサイエンスcase study

新規事業成長のカギはデータに基づきPDCAを回すこと

株式会社ストライプインターナショナル様
株式会社ストライプインターナショナル

導入サービス:データサイエンス

有料会員数3万人、アプリダウンロード数は100万件を突破するファッションサブスクリプションサービス「メチャカリ」を運営する、株式会社ストライプインターナショナル様。“日常着を借りる”という、新たな習慣を生み出されてきました。

まだ世の中にないサービスを生み出したきっかけやそれをどう成功に導いていったのか、ストライプインターナショナルのデジタルビジネス本部 メチャカリカンパニー カンパニーヘッド 澤田昌紀様に弊社データサイエンス事業部の部長である成田が、お話をお伺いしました。

「メチャカリ」はこうした生まれた

── 「メチャカリ」事業についてご紹介ください

「当社は、事業領域をライフスタイル&テクノロジーにさだめ、渋谷に「hotel koe tokyo」や、京都に工場併設型のドーナツファクトリー「koe donuts」を作るなど、アパレル以外の展開も、積極的に進めています。
また、「メチャカリ」サービス検討時、シェアリングエコノミーのサービスとして、Airbnbなどが話題を集めていました。テクノロジーを活用し、ファッションでも同様のサービスができないかと考え、ファッションのサブスクリプションサービスとして、定額で新品の服を借り放題の「メチャカリ」を、2015年9月にスタートさせました。

当社の代表ブランドである「earth music&ecology」は20周年を迎え、ブランドとともにお客様の年代も上がっていく傾向があります。サブスクリプションを通じて、新たに若い世代にご利用いただき、気軽にたくさんの洋服を楽しんでいただけるようなサービスを目指しています。」

メチャカリ
メチャカリ https://mechakari.com※月額5,800+税
※1度に手元における点数は3点まで
※別途返却手数料380円+税/1回

── レンタルなのに新品を借りられることが、大きなポイントですよね

「サービスを始めるにあたりお客様の声を大切にしました。
同じ価格で、中古と新品どちらを選ぶかというと、新品を選びますよね?
レンタルから返ってきた商品は、自分たちの公式サイトを通じて二次流通させることにより、売上につなげています。
また、物流や在庫管理を自社ECと共通化することで、コストを抑え、お客様には新品の洋服を提供できるようにしています。」

アパレル業界での実績が決め手。データサイエンスの活用で、施策の判断材料に

── 服のサブスクリプションサービスの先駆けとして、難しかった点や課題について教えてください。

「当時はまだ世の中にない、まったく新しい事業だったため、KPI設定には苦労しましたね。
モニタリングしようにも、何を軸にすべきか、最初は分からなかったです。
サービスが始まったばかりの頃は、オペレーションの整備と、新規のお客様獲得のためのプロモーションをメインに行っており、それが落ち着き、会員数がどんどん増えていく中で、どういった行動をとったお客様が継続するかなどの、分析の必要性を感じ始めました。」

── かっこを選んだ決め手は、なんだったのでしょうか?

「以前、貴社の別事業である不正検知事業の方と接点があり、アパレル業界の実績があると知っていたことが一番大きかったです。
業界を知っている会社がデータ分析をするならということで、検討からすぐにお願いしたいと思うようになりました。」

── 常に新しい挑戦をされている「メチャカリ」ですが、分析結果はどのような体制や方法で活かされていますか。

「キャンペーンや施策におけるシミュレーションにデータ分析を活用しています。
特にサブスクリプションの場合、キャンペーンが新規のお客様に訴求できる一方、既存のお客様にとっては解約リスクになる可能性があります。
そこで、事前にそのキャンペーンが有効かどうか、データに基づき判断することができています。」

ストライプインターナショナルのデジタルビジネス本部 メチャカリカンパニー カンパニーヘッド 澤田昌紀様
ストライプインターナショナルのデジタルビジネス本部 メチャカリカンパニー カンパニーヘッド 澤田昌紀様

── 新規事業を成長させるうえで、大切だったのは何だと思われますか?

「データに基づいて施策を打つこと、お客様の声を大切にする事など、基本に忠実に、PDCAを回していくことだと思います。
というのも、私たちの場合、まず一般の人たちに「新品の服を借りること」を理解してもらうのに、非常に時間がかかりました。」

服を借りて気軽にファッションを楽しむ文化を

── メチャカリの事業における成果について、澤田さんのお考えを、お聞かせください。

「服を借りて生活するという新しい文化を創り出せたことです。
お店で買い物をしていただいているお客様と「メチャカリ」のお客様が被ってしまうのではなく、服を借りて生活する提案をしたことで、これまでまったく接点がなかったお客様を多く開拓し、サービスを定着させられたことが、データ分析を通じて確かめられました。」

── かっこのような、外部の会社をデータ分析のパートナーに選んだことで、何が変わりましたか?

「当社は、外部のパートナー企業と組むことに抵抗が、あまりありません。
餅は餅屋ですから。専門性のあるところと組んだ方が、短期的に事業を成長させるという点でも良いと思っています。
貴社とのお付き合いが始まった当初は、ファッションのサブスクリプション事業が、どういうことなのか、一緒に理解する旅をしている感覚でした。
それを乗り越え、色々と相談したり、進めやすくなりました。」

── 今後のかっことの取組に、どんな期待をいただいているのでしょう?

「お客様により多くの商品の中から選んでいただけよう、メチャカリ事業としての商品や在庫量を最適化し、分析結果を活かしながら取り組んでいきたいと考えています。」

── ありがとうございます。
わたしにも、分析業務を通じて、新たな市場を一緒に作っているお手伝いをしている感覚があります。
これまでにない新しいサービスのデータを浴びられることは刺激的で、とても、やり甲斐を感じています。

服を売るという枠にとどまらず、様々な挑戦をし続けるストライプインターナショナル様。
餅は餅屋という澤田様の期待に応えられるよう、前例のない挑戦の「まずやってみよう」をお手伝いできる、データサイエンスをこれからも提供して参ります。

株式会社ストライプインターナショナル:
https://www.stripe-intl.com

2020年2月13日取材 ※内容は取材時のものです。