動画や静止画、スキップの可否、表示の秒数など、やりたいことに合わせてさまざまな種類の広告が出せるYouTube。
売上アップのためにYouTube広告を出そうとして「どれを選んだらいいのか…」と悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。
そこで、この記事ではYouTube広告の9種類について、特徴を中心に整理しました。
9種類は多いと感じるかもしれませんが、それぞれ特徴があるので使い分けは難しくありません。
重要なポイントに絞って解説するので、YouTube広告をはじめる予定の方はぜひご一読ください。
YouTube広告の2つの魅力
Google社が提供している世界最大の動画配信サービスであるYouTube。
そんなYouTubeでは広告(YouTube広告)を出稿することができ、大きく2つの魅力があります。
- 月間6,500万人以上のユーザー数を誇る影響力
- ブランド・商品のコンセプトを映像で伝達可能
これから2つの魅力を解説いたします。
1.月間6,500万人以上のユーザー数を誇る影響力
まず1つ目の魅力は、なんと言ってもYouTubeの影響力・リーチ力です。
2020年9月時点において、日本におけるYouTube月間利用者数は6500万人を超えています。
これは日本の人口を約1億2千万人とすると、およそ2人に1人が利用している計算になります。
参考までに他の主要なメディア・SNSのユーザ数は以下のとおりです。
- Twitter:月間利用ユーザー数 4500万人(2017年10月発表)
- Instagram:月間利用ユーザー数 3300万人(2019年06月発表)
- Facebook:利用ユーザー数 2600万人(2019年7月)
日本にいる人のうち約50%にアプローチできるポテンシャルをもつYouTube。他の主要なメディアと比較しても利用者数は飛びぬけており、圧倒的なポテンシャルを秘めています。
2.ブランド・商品のコンセプトを映像で伝達可能
YouTube広告には、「ブランド・商品のコンセプトを映像で伝えられる」魅力もあります。
YouTubeは静止画広告も利用できますが、おもに動画での広告出稿がメインです。
動画広告では、静止画のような文字や画像はもちろん、音声やストーリーまで盛り込めるため、見ている人の感情に訴えかけるアプローチができます。
映像表現は無数に考えられるので、自社だけでは困難な場合もありますが、自社のブランドの世界観を存分に表現できるのはYouTube広告の大きな魅力です。
YouTubeの動画広告7種
まずはYouTubeの動画広告として、以下の7種類を紹介します。
- スキップ可能なTrueViewインストリーム広告
- スキップ不可のTrueViewインストリーム広告
- TrueViewディスカバリー広告
- TrueViewアクション広告
- バンパー広告
- アウトストリーム広告
- マストヘッド広告
ぜひそれぞれの特徴だけでも押さえてください。
1.スキップ可能なTrueViewインストリーム広告
スキップ可能なTrueViewインストリーム広告は、広告の再生から5秒たつと画面の右下に「広告をスキップ」と表示されて、飛ばすことができます。
逆にいうと、5秒でスキップされてしまう可能性があるので、続きが気になるようなストーリー構成にしてユーザの興味を惹きつけることが重要です。
動画の再生前後や途中に出稿できる広告で、最長6分までの広告動画が流せます。
しかし、長すぎてもスキップされてしまうので15秒~60秒程度におさめるのがおすすめです。
2.スキップ不可のTrueViewインストリーム広告
スキップ不可のTrueViewインストリーム広告は、15秒間スキップされない広告です。
そのため、ブランドや商品の世界観などメッセージを伝えきりたいときに使用します。
ただし、ユーザ側からするとスキップできない動画が強制的に表示される広告であり、不快感を与えてしまう可能性もあるため注意が必要です。
広告動画の長さは最長15秒で、動画の再生前後や途中に割り込む形で流せます。
3.TrueViewディスカバリー広告
TrueViewディスカバリー広告とは、AndroidやiOSなどのモバイル(アプリ)版YouTubeのトップページや、関連動画、検索結果に表示されるタイプの広告です。
TrueViewディスカバリー広告はユーザーが自発的に広告をクリックしなければ再生されません。
つまり、広告をクリックした時点でユーザーはすでに興味を持っていることが多く、CVR(コンバージョン率)は高くなります。
そのためTrueViewディスカバリー広告は認知を広げるというよりも、商品購買やサービス利用につなげる目的の広告といえます。
広告動画の長さに制限はありませんが、15~60秒がおすすめです。
4.TrueViewアクション広告
TrueViewアクション広告は、アクションボタンが動画に重なる形で表示される広告です。
具体的には広告動画が流れたのちに「詳しくはこちら」などのボタンが表示されて、広告から直接ユーザの行動を促すことができます。
購入などのアクションをダイレクトに訴求できるため、YouTubeの中でも最もCV(コンバージョン)を獲得しやすい広告だといえます。
動画の再生前後や途中に流れるため、広告動画の長さは15~60秒程度がおすすめです。
5.バンパー広告
バンパー広告は、スキップできない最長6秒の広告です。動画の再生前後や途中に流せます。
その「スキップできない」特徴から、6秒の広告動画にブランドメッセージや商品コンセプトを収めれば、伝えたいことを確実に訴求できます。
「これだけは伝えたい」という内容を6秒間にこめることで、幅広い層へのブランド認知やリーチなどが期待できるのです。
また、同じくスキップ不可である「TrueViewインストリーム広告」の15秒よりも、バンパー広告は6秒という短時間のため、ユーザがストレスを感じにくいことも特徴です。
6.アウトストリーム広告
アウトストリーム広告とは、Google広告と連携しているアプリやWEBサイトなどに配信される、モバイル専用の動画広告です。
アウトストリーム広告は、ミュートの状態で広告が流れる仕様となっているため、音声が無くても映像だけでユーザーに興味を持ってもらうよう工夫する必要があります。
YouTubeユーザ以外にも動画広告で訴求できるため、幅広くリーチしたいときに活用しやすい手法です。
動画の長さは特に指定されていませんが、15~60秒がおすすめです。
7.マストヘッド広告
マストヘッド広告は、YouTubeのホーム画面の上部に表示されるタイプの広告です。
テレビCMや新聞広告などのマスメディアと同じく、ターゲティングはできず、国単位での配信となります。
また、Googleの営業担当者を介しての予約制でのみ利用できる、いわば特殊な形態の広告だといえます。
日本のYouTubeユーザに対して広範囲に訴求できるため、新商品・サービスのプロモーションなどに有効です。
YouTubeの静止画広告2種
つぎはYouTube静止画広告である以下2種類を紹介します。
- オーバーレイ広告
- ディスプレイ広告
静止画広告も強力な訴求力があるので、ポイントだけでも押さえてください。
1.オーバーレイ広告
オーバーレイ広告とは動画コンテンツ内の下部に表示される、画像もしくはテキストの広告です。
再生画面の内側に表示されているため、自然と目に入りやすいものの、動画の邪魔になりにくい位置に表示されるのが特徴。
そのためブランドや商品をストレスなく知ってもらいたい場合に最適な手法といえます。
画像サイズは2パターンで、728×90ピクセルか468×60ピクセルです。
2.ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、おすすめ動画一覧の上部に表示されるバナータイプの広告です。
YouTubeで関連動画を探しているユーザに対して、大きなバナー広告で訴求できるため、ブランドや商品の認知拡大に向いています。
画像サイズは300×60ピクセルもしくは300×250ピクセルの2パターンです。
種類が豊富なYouTube広告で成果を出すために
種類が豊富なYouTube広告ですが「どの広告が自社のブランドや商品と相性が良いの?」と迷う前に、Googleアナリティクスなどを活用して効果検証しましょう。
なぜなら、タイプの異なる広告をいくつか出稿していても、Googleアナリティクスなどの分析津=るがあれば、流入経路などのデータが取れます。
そして「どの広告が効率よく集客できているのか」がわかり、さらなる成果につなげることが可能です。
必ず、広告出稿と効果検証はセットで行い、コストや出稿形式を最適化して競争力を高めていきましょう。
まとめ
今回は以下の9種類のYouTube広告についてお伝えしました。
- スキップ可能なTrueViewインストリーム広告
- スキップ不可のTrueViewインストリーム広告
- TrueViewディスカバリー広告
- TrueViewアクション広告
- バンパー広告
- アウトストリーム広告
- マストヘッド広告
- オーバーレイ広告
- ディスプレイ広告
広告を出す理由は、認知を拡大する、興味を持ってもらう、購買してもらうなど様々。
それぞれの広告によって特徴が異なるため、目的に合わせて出稿先を決めるのが大切です。
また、広告出稿と効果検証はセットで実施し自社に最適な手法を選択していくことが非常に重要だといえます。
まずは、広告出稿の目的をはっきりさせることからはじめてみてください。