HTMLなど難しいコードを書かなくても、ECサイトを簡単に立ち上げられるようになった昨今。
企業でも個人でもネットショップを開設して商品を販売する人は増えています。
しかし「売れるネットショップ」を作れるかどうかは別問題です。
そこで、この記事では以下の順に、売れないネットショップに共通する課題と、その対策を紹介します。
- ECサイトの課題
- 集客の課題
- セールスの課題
今すぐできる対策を中心にお伝えしますので、ネットショップ運営にお悩みの方はご一読ください。
Contents
全く売れないネットショップに共通するECサイトの課題3つ
まずは売れないネットショップがECサイト上で抱えている課題について、以下の順で解説します。
- サイトのコンセプトがはっきりしていない
- 信頼できるECサイトかどうかわからない
- 商品の写真がない、魅力的でない
課題1. サイトのコンセプトがはっきりしていない
訪れた人が「これは私のための商品が揃っているサイトだ!」とひと目でわからないと、売上は伸びにくいです。
たとえばレディースファッションを売りたい場合。
実店舗を考えるとわかりやすいですが、スポーティなパンツといっしょにフリルのついたワンピースが置かれていては、お客様は「このお店は何のお店だろう」と迷ってしまいますよね。
どんなに流行の商品を並べていたとしても、訪れた人が「このお店は私に合っているのだろうか?」と思うようなECサイトでは売れないのです。
対策:ターゲットを広くしすぎない、細分化する
大切なのはお客様に「このサイトには自分が欲しいものがあるかも」と思ってもらうことです。
対策としてはサイトのターゲットを細かく設定します。
具体的には「レディースファッション→30代女性向けファッション→ジムに通っているスポーティな30代女性向けパンツ専門」のように絞り込みましょう。
もしターゲットがはっきりイメージしにくい場合は、友人や家族など、ある特定の1人が訪れたくなるようなコンセプト設計をおすすめします。
課題2. 信頼できるECサイトかどうかわからない
インターネットで買い物する人は増えましたが、いまだに「騙されないか不安…」と思っている人はたくさんいます。
- 写真と同じ商品がちゃんと届くか?
- 料金は表示されている通りか?
- 信頼できる人や会社が運営しているか?
初めて訪れる知らないネットショップで買い物する人は、上記のような不安を感じながら商品を見ているのです。
そのため、信頼できるECサイトであるとアピールしなければ、なかなか購入までいたってもらえません。
対策:会社情報や問い合わせ先をのせて安心感を与える
安心して買い物できるECサイトであると思われるためには、会社情報や問い合わせ先を掲載しておくことが重要です。
また、もし商品のサイズなどに疑問があっても、すぐ解決できるのでこちらも安心感につながります。
インターネットでの買い物は一般的になりましたが、それでもお客様の不安を少しでも解消することが購入してもらえる第一歩です。
課題3. 商品の写真がない、魅力的でない
商品の写真に力を入れていないネットショップは、売上が伸びにくいです。
お客様は商品を買う前に、詳細ページを見ながら「使いごこちはどうかな?」「本当に値段相応かな?」などと購入後のイメージをふくらませます。
そのさいに商品の写真がなかったり、見にくかったりすると、やはり購入されにくいです。
対策:競合サイトと比較して、改善点を洗い出す
対策としては競合サイトと見比べて、自社のネットショップにはのせていない写真がないか、改善点の洗い出しをおすすめします。
また「他社の商品よりもコンパクト」のような商品の特徴を写真で見せることができているかも、チェックしておきたいポイントです。
全く売れないネットショップに共通する集客の課題3つ
続いては売れるネットショップを作るために解決したい集客の課題を、以下3つご紹介します。
- 商品のコンセプトや価格とターゲットが合っていない
- お客様をリピーター化できていない
- ECサイトがお客様の目に触れていない
課題1. 商品のコンセプトや価格とターゲットが合っていない
お客様を集めるためには、商品がお客様とマッチしている必要があります。
たとえば料理をしない人にいくら切れ味のよい高級包丁を売り込んでも、「こんな高い包丁を買わなくても、100均の包丁で間に合ってる」となり、どんなに頑張っても売れません。
自社のネットショップに来てほしい客層と、商品のコンセプトや価格が合っていないと、お客様の数が増えても売上は伸びないのです。
対策:商品の強みをはっきりさせて、ターゲットを細く定める
まず何より、商品について誰よりも詳しくなることが大切です。
- この商品の強みはなにか?
- この商品のターゲットはどんな人か?
- この値段で果たして値打ちがあると思ってもらえるか?
商品の特徴を理解して、その商品が解決する課題をはっきりさせることで、はじめてサイトに集めるべきターゲットを決めることができます。
課題2. お客様をリピーター化できていない
いちど購入してもらったお客様をリピーター化できていないのも、売上が伸びないネットショップの課題です。
実は新規顧客を増やすよりも、リピーターを増やすほうが成果は出やすいです。
あなたがこの1ヶ月で初めて行ったお店と、リピーターとして行ったお店の数を比べてみると、圧倒的にリピートしたお店のほうが多いのではないでしょうか。
お客様の「いつもの店」になることが、ネットショップの売上アップには欠かせません。
対策:セールやキャンペーン、メルマガなどで接触回数を増やす
お客様との接触回数を増やす施策で、リピーターは徐々に増えていきます。
単発のキャンペーンだけでなく、メルマガやLINEで有益な情報を定期的に発信することも重要です。
お客様が得する情報をコツコツ伝えることによって、もう一度買いたくなるネットショップを作っていきましょう。
課題3. ECサイトがお客様の目に触れていない
集客数は「目に触れた回数(インプレッション)×訪問される確率(クリック率)」で計算できます。
つまり訪問したくなる魅力的なECサイトを作っていたとしても、お客様の目に触れていなければ集客は増えないのです。
とくにネットショップをはじめたてのころはお客様の目に触れる努力をしなければ、集客が伸びることはありません。
対策:SNSや検索で広告を出稿してみる
ネットショップの存在をお客様にアピールするためには、広告を出すのが手っ取り早いです。
Google検索やFacebook、InstagramなどのSNS広告で、ネットショップの宣伝をしてみましょう。
広告費は月1万円ほどの少額からでも出せますし、いつでもやめることができるので、まずは試してみることをおすすめします。
全く売れないネットショップに共通するセールスの課題3つ
最後に、売れないネットショップがもつセールスの課題として、以下3つを紹介します。
- 商品の情報が少ない
- 購入した人の口コミがない
- 決済完了までの導線がスムーズではない
課題1. 商品の情報が少ない
実店舗だと商品を手にとって、サイズや質感などを確かめることはできますが、ネットショップではそうはいきません。
そのため、商品の情報は余すことなく伝えきる必要があります。
「このページだけじゃ商品のことがわからないし、質問もできない…」とお客様が感じるようなネットショップだと売上は伸びにくいです。
対策:情報を増やすだけでなく、訪問者が質問できるようにする
まずできる対策としては情報を増やしましょう。具体的には文章や写真、さらには動画など様々な形式で商品の特徴をアピールするようにします。
そして、商品ページに問い合わせフォームを用意するなどして、ネットショップに訪れた人が質問しやすい環境を整えることも重要です。
少しでもわからない点があるとお客様は購入をためらいやすいので、全ての疑問に答えきるつもりでネットショップを作っていきましょう。
課題2. 購入した人の口コミがない
購入した人の口コミがないと、「これを買って大丈夫かな…」とお客様は不安に感じてしまいます。
なぜなら口コミがなければ商品ページには売り手が書いた情報しかなく、本当に信用していいのか迷ってしまうからです。
実際に買って使ってみた人の口コミがあることで、実際の使用感もわかり、お客様は安心して購入できます。
対策:特典を用意して口コミ投稿を促す
自然に口コミがつくのが理想的ですが、すぐに口コミを増やしたい場合は特典を用意して口コミ投稿を促しましょう。
「口コミ投稿でクーポンプレゼント」「レビュー特典でこちらもお付けします」など、購入してくれたお客様が喜ぶような特典を用意するのがポイントです。
課題3. 決済完了までの導線がスムーズではない
当たり前のことですが、ネットショップは決済されてはじめて売上が生まれます。
そのため、「フォームの入力項目が多い」「クレジットカード決済しかできない」など決済までにハードルがあると、売上は伸びにくいです。
せっかくよい商品を売っているのに、買いたくても買えないネットショップになっていると、非常にもったいないです。
対策:「カゴ落ち」対策をする
決済までスムーズにいたってもらうためには、いわゆる「カゴ落ち」対策が欠かせません。
具体的には以下のような対策があります。
- 決済手段を増やす(振り込み、コンビニ支払、AmazonPay、後払いなど)
- 入力フォームの数を1つでも減らす
- サイトの表示速度を高速にする
ストレスなく買い物をしていただいて、売上を伸ばしていきましょう。
ネットショップが売れなくなったら、まずは原因の分析から!
ここまで、売れないネットショップに共通する課題とその対策を紹介しました。
ECサイトの課題、集客の課題、セールスの課題と3つに分けてお伝えしましたが、まずはじめに取り組んでいただきたいのは売上が伸び悩んでいる原因の分析です。
やみくもに対策をして売上が伸びても、どの施策が効果的だったのかわからなければ今後また伸び悩む時期が続きます。
売上が伸び悩む時期は定期的にあるはずです。
そのため、まずは分析してから対策を取り入れて、効果を検証するサイクルを作って、伸び悩んでもすぐ改善できるような仕組みを作っていきましょう。