「D2Cでカートを選ぶ際のポイントって何?」「具体的にどんな種類があるの?」
とお悩みではないでしょうか?
今回はそんな方に向けて、D2Cのカートを選ぶ際のポイントから具体的な製品例までお伝えします。
この記事を読めば自社に合ったカートシステムの選び方がわかりますので、導入を検討されている方は、ぜひご一読ください。
Contents
結論:D2Cのカートはこの3ポイントで選ぶ
「D2Cのカートをどうやって選んだらいいかわからない・・・」と悩んでいるならば、以下の3ポイントから自社に合ったカートシステムを絞り込んでいくのがおすすめです。
- 社内の担当者がEC経験者かどうか
- 決済方法は柔軟に対応しているか
- サイズなど、商品展開に合わせたオプション指定は可能か
それぞれ重要なポイントですので1つずつ解説します。
1. 社内の担当者がEC経験者かどうか
カートシステムを選ぶときには社内の担当者がEC経験者かどうかをまずは確認する必要があります。
なぜなら、EC担当者のノウハウがあるかどうかよって、選ぶべきカートシステムが異なるからです。
もし担当者のEC運用経験が豊富であれば、どんなカートシステムを選んでも問題は起こりにくいです。
一方、担当者にEC運用の経験がない場合は、問い合わせ対応などサポートが手厚いカートシステムを導入しましょう。
電話かフォームからの問い合わせどちらの方が良いのかは、御社の仕事スタイルによって異なるため、自社に合ったサポートをしてくれるカートシステムを選ぶのがおすすめです。
サポートが充実しないサービスを選ぶと「システムが落ちてから3日も返事が来ない・・・」といった事態になりかねないので、トラブル時の対応が正確で速いものをおすすめします。
2. 決済方法は柔軟に対応しているか
カートシステムを選ぶときには様々な決済方法に対応していることも重要なポイント。
なぜならユーザーは「通勤途中にあるコンビニで決済したい」「今すぐクレジットカードで決済したい」など、自分のライフスタイルに合った決済手段を求めているからです。
ニーズに応えるためにも、以下のような代表的な決済方法からユーザーが求める決済手段を検討しておく必要があります。
- 銀行振込決済
- 銀行ネット決済
- 代金引換
- クレジットカード決済
- ATM決済
- コンビニ決済
- 電子マネー決済
- 携帯キャリア決済
- 仮想通貨決済
今でも現金派・クレジットカード派と分かれているように、決済方法はユーザーによって異なります。
そのため、豊富な決済方法がなければ、「商品を買いたいのにお金を払う手段がない・・・」となり売上が思うように伸びないなどの事態になりかねません。
とはいえ、いきなり自社に合った決済方法を考えるのはハードルが高いですよね。
なのでまずは、競合のECサイトをチェックして必要な決済方法を想定しましょう。
なぜなら自社の競合が取り入れている決済方法であれば、想定ユーザーに合ったものであることが多いからです。
そして、その決済手段にカートシステムが対応しているか確認してから、導入を検討してみてください。
3. サイズなど、商品展開に合わせたオプション指定は可能か
カートシステムを選ぶときにはサイズなど、商品展開に合わせたオプション指定は可能かどうかも必ず押さえておくべきです。
なぜならサイズやカラーごとに別の商品ページがあると、サイトの利便性が落ちて、最悪の場合ユーザーが商品を見つけられなくなるからです。
例えば、アパレル企業でTシャツを販売しているとします。
サイズやカラーによってECサイトの商品ページが違うと、画面をいちいち移動することになりストレスです。
また、サイト上で商品を発見できなければユーザーは「Sサイズが欲しかったけど、見当たらないからやめよう・・・」と離脱してしまい、在庫があるにも関わらず購入されない可能性もあります。
ユーザーに心地よく買い物してもらい、売上を上げるためにも、オプション指定機能が存在するかどうかは必ず確認しておきましょう。
D2C(EC)カートシステムの種類
ここからは具体的にどのような種類のカートシステムがあるのかを解説します。
- ASP型:カスタマイズ性は低いが、すぐ簡単に構築できる
- オープンソース型:サポートやセキュリティは弱いが、安く自由に構築できる
- パッケージクラウド型:コストはかかるが、自由度が高いデザインや機能
- スクラッチ型:時間もコストもかかるが、全てが思いのまま
上記4つについてそれぞれの特徴について、ポイントをしぼって紹介します。
1. ASP型:カスタマイズ性は低いが、すぐ簡単に構築できる
ASP型ではクラウドサービスとして提供されるアプリケーションやサーバーを利用します。
言い換えれば、インターネットを通じて必要な時に必要な分だけカートシステムを借りるようなイメージです。
お店で例えるならば、お客様が10人いれば10人がスムーズに買い物できるだけの売り場やレジを、1000人になれば1000人分の売り場やレジをまかなえるようなものです。
そのため、自前でサーバーなどを購入・設置する必要がなく、スピーディーに導入できます。また、初期費用やランニングコストを削減できることもメリットです。
ただし、あらかじめ準備された機能しか使えないことが多く、カスタマイズ性が低いことはデメリットといえます。
まとめるとASP型の特徴は、機能のカスタマイズ性は低いものの、すぐ簡単に構築できること。
「社内にエンジニアがいないけど、出来るだけ手間暇かけずカートシステムを試してみたい」という方におすすめです。
2. オープンソース型:サポートやセキュリティは弱いが、安く自由に構築できる
オープンソース型は、インターネット上で公開されている無償のソフトウェアを利用する方法です。
メリットはソフトウェアの利用が無料なこと、カスタマイズ性が高いことの2つ。
一方、デメリットはソフトウェア導入後に障害が起きた場合などは、自社で対応するしかないことといえます。
まとめるとオープンソース型はサポートやセキュリティは弱いが、安く自由に構築できることが特徴です。
そのため、「社内にエンジニアはいるので、とにかくコストを抑えてカートシステムを利用したい」という方におすすめです。
3. パッケージクラウド型:コストはかかるが、自由度が高いデザインや機能
パッケージクラウド型では、まずECサイトの骨組みとなるパッケージソフトを購入します。そして、そのソフトをもとにデザインや機能をカスタマイズして、ECサイトを構築していくのです。
メリットは追加したい機能やデザインなどを自由に設計・開発できること。
ただし、かなりの開発工数が必要になるので、ECサイトのリリースまでに時間と手間がかかるのがデメリットだといえます。
パッケージクラウド型は、デザインや機能における自由度の高さが特徴なので、「リリースまでに多少時間がかかっても、デザインや機能にこだわったネットショップを開設したい」という方におすすめです。
4. スクラッチ型:時間もコストもかかるが、全てが思いのまま
スクラッチ型は、カートシステムも含めて、Webページからデータベース(データの保存場所)まで全てを1から開発する方法です。
メリットは細かい要件まで全て盛り込んだECサイトを構築できること。1から全てを自社で構築できる、スクラッチ型ならではの利点です。
一方、要件定義から設計や開発、テストなどの作業が必要なため、膨大な時間と費用を要するのがデメリットだといえます。
まとめると、スクラッチ型は、時間もコストもかかるが、全てが思いのままなのが特徴です。
世の中の変化が速く開発にスピード感が求められている昨今。スクラッチ型の採用は減っていますが、「とにかく盛り込まないといけない要件が多い・・・」という方は選択肢に入れておきましょう。
D2C(EC)カートシステムのおすすめ2選
「結局どのD2Cのカートを選んだらいいかわからない・・・」とお悩みの方に向けて、おすすめのカートシステムを3つ紹介します。
- ecforce
- 楽楽リピート
それぞれのサービスの特徴を中心に整理しているので、ぜひご一読ください。
1. ecforce
株式会社SUPER STUDIOが提供する「ecforce」の特徴は、広告や売上のデータ分析から出荷などのオペレーションまで自動化できる点です。
自動シナリオを登録すれば、例えば「商品を注文してくれた顧客へ商品確認メールを送信する」などの業務が自動でこなせます。
これまでくり返しの作業に割いていた時間を、商品の企画など売上に直結することに使えるようになるのです。
費用は、スタンダートプランで初期費用148,000円・月額費用49,800円となっています。
2. 楽楽リピート
株式会社ネットショップ支援室が提供する「楽楽リピート」の特徴は、リピーターを増やす仕組みを豊富に備えている点です。
例えば、「会員ランク機能」では購入金額や購入回数に応じて、会員ランクを分類できます。これにより、ランクに応じた割引・ポイント倍率を設定できるため、リピート購入を促進できます。
また、リピート割引管理を使えば、何度も購入してくれるヘビーユーザーは割引率を高くするといった設定も可能です。
リピーターを獲得したい方にとっては便利な機能が豊富なカートシステムです。
費用は、スタンダートプランで初期費用98,000円・月額費用79,800円となっています。
補足:単品通販なら、カートシステムより申込フォーム付きLPがおすすめ
もし御社にまだ商品のバリエーションがなく、まずは単品通販(D2C)を展開する方針ならば、カートシステムではなく申込フォーム一体型LPがおすすめです。
申し込みフォーム一体型LPとは、ページ内に申し込みフォームが埋め込まれているLPのことです。
ここでいう「LP」とはランディングページ(Landing Page)のことで、Web広告や検索エンジンなどから流入してきたユーザーが最初に閲覧するWebページ全般を意味しています。
申し込みフォーム一体型LPは購入までにページの遷移がなく、一般的なLPよりも購入率が優れているのが特徴です。
通常のLPだと申込までにいくつか画面を遷移する必要があります。
そうすると、例えるなら行列に並んでいるかのように「いつ買えるかわからないし、やめようかな…」と購入者をやきもきさせてしまうのです。
一方、申込フォーム一体型LPは1つの画面で購入申込ができます。こちらを例えるなら、並ばずにすんなり商品を買えるお店のようなもので、購入者はストレスのない買い物ができます。
誰でも並んで買うのは面倒で、できれば並ばず買いたいものです。そのため、申込フォーム一体型LPは購入率が高くなるのです。
もし単品通販(D2C)であればカートシステムを導入する前に検討してみてください。
自社に合ったカートを選んで、D2Cのスタートダッシュを決めよう!
今回はカートの選び方から、カートの種類、おすすめのカートまで紹介させていただきました。
D2Cで使うカートシステムを選ぶ際は、社内の担当者の経験値、決済方法の柔軟性、オプション指定機能の有無を確認するのが重要です。
また、 ASP型、オープンソース型、パッケージクラウド型、 スクラッチ型の中から自社に適した構築方法を検討するのも大切です。
自社のリソースやサービス形態を考えることから始めて、適切なカートを選択し、スタートダッシュをきりましょう。
また、ネット通販・D2C事業が上手く軌道に乗り、注文の増加・売上の拡大・ブランド認知度が向上してくると、不正注文も増えてきます。
不正注文とは、クレジットカードを不正利用した商品の購入や悪質な転売目的での商品購入などのことを指します。
これらが起こると自社の利益が減ったり、商品は発送しているのに売り上げになっていない..なんてことになってしまいます。
すでに月100件以上の注文があったり、不正注文の管理の仕方を知らない事業者などは以下の記事を参考に不正注文対策をしましょう。