いまや日本にいる人口のうち約50%が見ているとも言われているYouTube。
すなわちYouTube上に広告を出すことは、多くの人にリーチできる宣伝手法の1つなのです。
とはいえ「YouTubeの広告出稿を検討しているものの、費用の相場がわからない…」と思っているのではないでしょうか。
そこで今回は広告パターンごとに課金の形式や費用相場を整理しました。
たしかに、経験がない方にとっては課金方式が複雑なYouTube広告は難しく感じるかもしれません。
しかし広告パターンと課金方式さえ整理して学べば、意外とすっきり理解できるものです。
YouTube広告をはじめるにあたってお金の悩みを払拭できるよう解説しますので、ぜひご一読ください。
Contents
YouTube広告は”視聴”・”表示”・”クリック”に対して課金される仕組み
YouTubeの広告費用は、種類によって課金方法が異なります。
主な課金方式は以下の3つです。
- ”視聴”によって課金されるCPV(Cost Per View)
- ”表示”によって課金されるCPM(Cost Per Mille)
- ”クリック”によって課金されるCPC (Cost Per Click)
すなわちYouTube広告は出稿するだけでは課金されず、条件を満たしてはじめて費用が発生する仕組みです。
参考までにCPV(Cost Per View)を例にすると、1回の視聴あたり2~20円程度が相場といわれています。
YouTube広告の費用相場は平均1日あたり1000円!?
YouTube広告では、予算設定が可能です。
この予算の相場ですが、YouTube Adsの料金設定ページによると、「ほとんどの企業が、1日の予算をまず1,000円に設定してローカルキャンペーンを展開しています」と記載されています。(参考:動画広告の費用 – YouTube Ads)
ここから、大半の企業は大きな予算をかけずにYouTube広告を利用している傾向が読み取れます。
YouTube広告の費用相場を種類別に紹介
YouTubeには以下9種類の広告が存在します。
- スキップ可能なTrueViewインストリーム広告
- スキップ不可のTrueViewインストリーム広告
- TrueViewディスカバリー広告
- TrueViewアクション広告
- バンパー広告
- アウトストリーム広告
- マストヘッド広告
- オーバーレイ広告
- ディスプレイ広告
これからそれぞれの広告の定義と課金方式、費用相場をお伝えします。
費用の相場はあくまで推定値ですが、参考にしてみてください。
YouTubeの動画広告の費用相場
まずはYouTube動画広告である以下7種類について費用相場を説明します。
- スキップ可能なTrueViewインストリーム広告
- スキップ不可のTrueViewインストリーム広告
- TrueViewディスカバリー広告
- TrueViewアクション広告
- バンパー広告
- アウトストリーム広告
- マストヘッド広告
各広告の特徴と費用について紹介していきます。
スキップ可能なTrueViewインストリーム広告の費用相場
スキップ可能なTrueViewインストリーム広告は、動画の途中や前後に動画コンテンツと同じ場所に流れるタイプの広告です。
広告再生開始から5秒経過でスキップできます。
課金方式はCPV(Cost Per View)で、動画の再生1回ごとに課金される仕組みです。
動画1再生あたりの費用相場は2~25円程度となっています。
スキップ不可のTrueViewインストリーム広告の費用相場
スキップ不可のtrueViewインストリーム広告は、動画の前後や途中に動画コンテンツと同じ場所に流れるタイプの広告です。15秒間はスキップできません。
課金方式はCPM(Cost Per Mille)で、広告が1,000回表示されるごとに課金されます。
広告1,000回表示あたりの費用相場は400~600円程度です。
TrueViewディスカバリー広告の費用相場
TrueViewディスカバリー広告とは、モバイル版YouTubeのトップページや、関連動画、検索結果に表示されるタイプの広告です。
課金形式はCPC(Cost Per Click)で、1クリックごとに課金されます。
1クリックあたりの費用相場は3~20円ほどです。
TrueViewアクション広告の費用相場
TrueViewアクション広告は、動画の再生前後や途中に動画コンテンツと同じ場所に流れるタイプの広告です。
「詳しくはこちら」などユーザにアクションを促すボタンが配置されているのが特徴。
課金方式はCPA(Cost Per Acquisition)で、サイト訪問など設定したCV(コンバージョン)ごとに課金されます。
1CVあたりの費用相場は3〜20円ほどです。
バンパー広告の費用相場
バンパー広告とは、動画の再生前後や途中に動画コンテンツと同じ場所に流れ、スキップできない6秒の広告です。
課金方式はCPM(Cpst Per Mille)で、広告が1,000回表示されるごとに課金される仕組みです。
広告1,000回表示あたりの費用相場は10~600円になっています。
アウトストリーム広告の費用相場
アウトストリーム広告とは、親会社であるGoogle広告と連携しているアプリやWEBサイトなどに配信されるモバイル専用の動画広告です。
課金方式はvCPM(viewable Cost Per Mille) で、広告面積の50%が2秒以上1,000回表示されるごとに課金される仕組みです。
1,000回表示あたりの費用相場は10〜500円となっています。
マストヘッド広告の費用相場
マストヘッド広告は、YouTubeのホーム画面の上部に表示されるタイプの広告です。
アウトプット広告は固定の日別単価制、もしくは広告が見られた回数に応じて課金される仕組みです。
掲載するためにはGoogleに対して、予約購入する必要があります。費用相場は~数100万円と高めです。
YouTubeの静止画広告の費用相場
つぎはYouTube静止画広告である以下2種類の費用相場を紹介します。
- オーバーレイ広告
- ディスプレイ広告
こちらも各広告の特徴と費用について紹介します。
オーバーレイ広告の費用相場
オーバーレイ広告とは画像もしくはテキストで、動画コンテンツ内の下部に表示されるタイプの広告です。
課金方式はCPC(Cost Per Click)かCPM(Cpst Per Mille)で、それぞれ「クリックごとに課金」か、「広告が1,000回表示されるごとに課金」かが選べます。
1クリックあたりの費用相場は3~20円で、広告1,000回表示あたりの費用相場は400~600円です。
ディスプレイ広告の費用相場
ディスプレイ広告は、おすすめの動画一覧の上部に表示されるバナータイプの広告です。
課金方式はCPC(Cost Per Click)かCPM(Cpst Per Mille)で、「1クリック」か、「1,000回の広告表示」かで課金される仕組みです。
1クリックあたりの費用相場は3~20円で、広告1,000回表示あたりの費用相場は400~600円となっています。
YouTube広告のROI(投資対効果)を高める3つの方法
YouTube広告でどれだけ売上アップしても、広告費がその売上を上回っていては赤字であり、意味がありません。
そのため、費用は少なくしつつ効果をしっかり出す、つまり「ROI(投資対効果)」を高める努力が必要です。
ここからはYouTube広告の活用においていかにROIを高めるべきか解説いたします。
1.自社のメインターゲットを明確に定義する
まず1つ目の重要なことは自社のメインターゲットをはっきりさせることです。
なぜなら、YouTube広告はターゲティング配信を前提とした仕組みだからです。
YouTube広告のターゲティング方法は、大きく以下の2種類に分かれます。
- オーディエンスターゲティング:人を軸にしたターゲティング
- コンテンツターゲティング:広告配信の場所を軸にしたターゲティング
オーディエンスターゲティングでは、以下のような軸でターゲティングが可能です。
- 属性:年齢・性別・子供の有無・世帯収入など
- 詳しい属性:子供の年齢や住宅の所有状況など
- 興味関心:スポーツ興味あり、グルメ興味ありなど
- 購買意欲:コンピュータ・周辺機器購買意欲ありなど
- ライフイベント:結婚、転職、退職、引越しなど
- 検索キーワード:特定のキーワード(キャンプなど)を直近検索
- リマーケティング:特定のアクション(YouTube動画視聴など)を直近実行
コンテンツターゲティングでは、以下のような軸でターゲティングが可能です。
- プレースメント:指定したYouTubeチャンネル、ウェブサイトなど
- トピック:指定した動画のカテゴリ(ショッピング系、スポーツ系など)
- キーワード:特定のキーワード(キャンプなど)に関するチャンネル・動画など
- デバイス:パソコン、スマートフォンなど
人か媒体を軸に配信する必要があるため、「広告に反応してくれそうな人はどんな特徴で、何に興味があり、どんな媒体を使ってインターネット上で行動しているのか」を定義しましょう。
そうすれば、無駄な配信が減り、CVR(コンバージョン率)が高まってROIの向上に繋がります。
2.動画・バナー広告のクオリティーにこだわる
次に重要なことは動画・バナー広告のクオリティーにこだわることです。
なぜなら、ユーザの情緒に訴えかけるような高品質の広告でなければ、すぐにスキップされて認知拡大や購入などのアクションに繋がらないからです。
「広告費にできるだけ予算を使いたいから、コンテンツの制作費はおさえよう」と思って、効果のあがりにくい広告をいくら出稿しても費用がかさむだけです。
もし広告の品質がかなり低ければ、スキップされて機会損失になるのはもちろん、企業イメージが悪くなりブランド価値まで毀損してしまう可能性もあります。
高品質な広告を作成すると、CVR(コンバージョン率)を高めることができるので、徹底的にこだわっるようにしましょう。
3.分析ツールで効果を検証する
最後の重要なポイントは分析ツールで効果を検証することです。
なぜなら、効果を測定しなければPDCAサイクルを回していけず、広告効果を改善していけないからです。
効果検証では広告を出稿する目的を明確にして、その目的に見合った指標をチェックしていく必要があります。
YouTube広告で利用できる分析ツールにはYouTubeアナリティクスやGoogleアナリティクスがあり、主な指標は以下です。
- 動画視聴後のチャンネル登録数
- コンバージョン数
- クリック率
- 視聴回数
- ユニーク視聴者数
- 視聴率
例えば、商品やブランドの認知が目的の場合、「視聴回数」「ユニーク視聴者数」などの数字を日々追っていく必要があります。
過去の広告施策と比較し、数字が良ければ続行、そうでなければ改善策を実施するなどの対応を取ることでROIが次第に高まっていきます。
YouTube広告を活用しD2Cブランドの認知を拡大!
今回は以下の9種類のYouTube広告について定義と課金方式、費用相場をお伝えしました。
- スキップ可能なTrueViewインストリーム広告
- スキップ不可のTrueViewインストリーム広告
- TrueViewディスカバリー広告
- TrueViewアクション広告
- バンパー広告
- アウトストリーム広告
- マストヘッド広告
- オーバーレイ広告
- ディスプレイ広告
それぞれの広告によって特徴が異なるため、目的に合った方法を予算と照らし合わせて選択していく必要があります。
また、企業のお金には限りがあるため、ROIを高めていく努力が欠かせないことも解説しました。
繰り返しになりますが、YouTube広告出稿時には以下3点を強く意識するようにしましょう。
- 自社のメインターゲットを明確に定義する
- 動画・バナー広告のクオリティーにこだわる
- 分析ツールで効果を検証する
また、ネット通販・D2C事業が上手く軌道に乗り、注文の増加・売上の拡大・ブランド認知度が向上してくると、不正注文も増えてきます。
不正注文とは、クレジットカードを不正利用した商品の購入や悪質な転売目的での商品購入などのことを指します。
これらが起こると自社の利益が減ったり、商品は発送しているのに売り上げになっていない..なんてことになってしまいます。
すでに月100件以上の注文があったり、不正注文の管理の仕方を知らない事業者などは以下の記事を参考に不正注文対策をしましょう。